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July 16, 2016

オマールの壁

パレスチナ人青年オマール(アダム・バクリ)はイスラエル兵殺害容疑で捕らえられ、釈放と引き換えにスパイになるよう迫られる。恋人ナディア(リーム・リューバニ)や仲間達への想いに苦しむオマールの選択が、新たな事態を引き起こしていく。『パラダイス・ナウ』で知られるハニ・アブ・アサド監督による作品。
これは恋愛映画だ。一部では社会派映画と称されている本作だが、自分が感じた限りでは、パレスチナを舞台にシェークスピア的な悲恋が展開される。切ない。誰が黒幕で、真相はどこにあるか、どんな結末を迎えるか、この種の物語の常道を知っている観客なら予想するであろう通りに物事は進む。オマールとナディアが仲睦まじく語り合う場面が堪らなく純粋で美しかったからこそ、そんな展開になってほしくないのに、やはりそうなってしまう。それが切ない。誰が悪いと言い始めればきりがない。悪いと言えば誰もが悪い。
本作で自分が改めて痛感した教訓は、正にシェークスピア劇を観て思う事と同じだ。思い込みや一人の言葉だけで決断せず、きちんと裏付けを調べ、何が真実か見極めろ。人間関係も仕事も、その他諸々。
ところで、本作のヒロインであるナディア役のリーム・リューバニが、90年代のアイドル、仲根かすみにちょっと似てると思ったのは自分だけだろうか。

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